当店ユーザー様より1967年 アルファロメオ スパイダーが入庫しました。
1966年にジュリアスパイダーの後継モデルとして発表されたこのスパイダー。
ピニンファリナデザインによる特徴的な美しいボートテールと”デュエット”の愛称で知られるこの車は、1967年公開の映画「卒業」で俳優ダスティン・ホフマンが主人公ベンジャミンの愛車として使用されたことで広く知られる存在となった。
その名に当時のアルファロメオのハイパワーモデルを示す”ヴェローチェ”の名称こそ付かないが、エンジンは当時のスプリントGTヴェローチェと同型の直列4気筒ツインカムエンジンである536型を搭載し、乾燥重量わずか900kg(メーカーヘリテージ部門公表値)のボディで軽快な走りが楽しめるモデルです。
現車は前オーナー様が2022年~2023年にかけてボディを中心にリフレッシュを実施した個体となります。
この年代の自動車全般に言えますがまだ防錆技術が発展途上であったことと多湿な日本の環境もあり、一見きれいだが塗装を剥すと錆や腐食が発生している車が多数存在します。
この車も例に漏れず錆、腐食が発生していた上に開口部の大きなスパイダーボディの為、元々の剛性不足に起因する走行時のボディのねじれによりパネルの溶接接合部が一部浮いて剥がれてしまっておりました。
長年蓄積されたそれらのダメージを修復すべく塗装剥離後にダメージ部の修復をした後、再塗装の実施と同時にクラッチ交換をはじめ各部整備も実施しております。