1970年モデル メルセデスベンツ 280SLが当店ユーザー様より入庫しました。
W113型SL、通称”パゴダルーフ”と呼ばれる中心から両端に向かって吊り上がっていくハードトップの形状が特徴的な歴代SLの中でもアイコニックなモデル。
今回入庫したこの280SLは2018年前後に関西のオールドメルセデス専門ショップ様にてエンジン・ATのオーバーホールや足回りのリフレッシュ等を実施された個体を当店ユーザー様が入手後、ボディやインテリアがより良く見えるよう手直しを加え現在の姿となった1台。
前オーナー様が入手した際に確認したところ上記した通りのメンテナンスが実施されていたため各機関の状態は良好、内外装各部にはそれなりの使用感はあり、ボディは大掛かりなレストアをされた痕跡はないが、骨格に弊害があるような腐食は見当たらず新車から50年以上が経過してることを考えると大切に乗り継がれてきたことが伺える状態でした。
昨今のクラシックカーの主流な考えとしてフルレストアされた状態が最上とされている傾向にありますが一概にこれが良しとは言えない部分もあり、やはり新車時からそのままで良い状態を保っている方がその車本来の乗り味を楽しめると当店は考えます。
その考えのもと、今回は大掛かりな手は加えないリフレッシュを実施。
その主な内容は
・ボディ下回りやエンジンルームを主に長年蓄積された砂やほこり(これらが空気中の水分を含み錆の原因となる)を落とす為ドライアイスブラストによるクリーニングを実施、その際一部表面に錆が浮いている箇所は防錆処理を実施
・シートやダッシュボードの使用感や擦れをリペア塗装によりリフレッシュ
・フロアカーペットを全て剥しフロアの鉄板を確認、一部錆が出ている部分の錆を落とし防錆処理を実施後新品のカーペットへ張替え
・ミシュラン製クラシックタイヤMXVへ4本新品交換
・ボディ外板のみ純正グレーブルーメタリックにて同色全塗装
その後前オーナー様の元へ納車させていただき屋内ガレージで大切に保管されておりましたが、今回新たなお車のご購入の為、再び当店へ入庫することとなりました。
ドライブするとW113型の本来の走りはこうであったのだろうと感じられる感触。
この時代のメルセデスらしくどっしりとした安定感のあるボディと足回り、回転が上がるにつれて軽くさらに回ろうとするエンジンとその音、上手にオーバーホールされたことが感じ取れるスムーズな変速のATがバランス良く、SL(スポーツライトウェイト)の名のままの気持ちの良いドライブが可能です。
装備詳細
| モデル年数 | 1970年 |
|---|---|
| 走行距離 | 不明 |
| ボディカラー | グレーブルーメタリック |
| インテリアカラー | ブルー |
| 乗車店員 | 2名 |
| 登録(日本) | 1999年2月 |
|---|---|
| 車検 | 2025年11月16日 |
| 修復歴 | 無 |
| グレード | 280SL |
| ワンオーナー | - |
スペック
| ミッション | 4速AT |
|---|---|
| 最高出力 | 170ps |
| 型式 | -113044- |
| 使用燃料 | ガソリン |
| 駆動方式 | FR |
| エンジン | 直列6気筒 |
|---|---|
| 過給機 | - |
| 排気量 | 2800cc |
| 車両重量 | 1360kg(車検証記載) |